2018年03月17日

そもそもフッ素とは…?

原子番号9の元素のことで、元素記号に用いられている“F”とは、ラテン語のFluorumのことを言います。フッ素の元素は非常に強い酸化作用があるため、人が過剰に摂取すると猛毒にさらされます。
当然歯科医院で使われているフッ素が猛毒なわけありません!!安心してください。歯科医院で使われているフッ素は、フッ化物。すなわち化合物(他の元素と混ざり合ったもの)です。


フッ素を塗るとどのような効果があるの…?

✔酸の生成を抑える働きがある
✔唾液中に含まれるミネラルの沈着を促進し、再石灰化を助ける働きがある
✔歯の性質を強化し、酸から歯を溶けにくくさせようとする働きがある


〇乳幼児・子どもへの効果
生えたての乳歯・永久歯はともに歯の質が弱いため、虫歯になりやすいです。
乳歯は永久歯よりも虫歯の進行が早いためフッ素塗布を行うことで、虫歯予防の効果が大きく期待することができます。


〇成人を過ぎた人への効果
乳歯に比べて虫歯の進行は遅いですが、虫歯になりやすい・なりにくいは虫歯の進行の話ではなくなってくるので、歯の質を強化させるために大人の方でもフッ素を塗られた方が歯を失うリスクの予防効果につながってきます。
また、歯周病などが原因で歯茎や顎の骨が吸収(痩せて)しまい、本来なら歯茎で覆われているはずの象牙質が露出してくることもあります。
象牙質はエナメル質の下にあり、エナメル質よりも弱くて虫歯になりやすいため、そこにフッ素を塗ることで虫歯になるリスクを下げる予防の働きをすることもあります。



フッ素塗布の方法

1)歯面塗布法
綿球にジェルをつけて歯面に塗布する方法のこと。

2)トレー法
専用のトレーにフッ素ジェルをいれて口の中にトレーをはめて歯にフッ素を浸透させる方法のこと。

3)イオン導入法


(※)当院で行っているのは上記1の歯面塗布法になります (ルートキャナルメーター)。



フッ素塗布の回数

フッ素塗布の回数は、お口の中(口腔内の)状態・年齢によって異なってきますが、1年に2~4回(目安にするなら3ヶ月に1回。または、半年に1回。)の塗布を定期的に行うことで、20~40%程度の予防効果があるとされています^^


フッ素濃度

〇配合の歯磨き粉のフッ素濃度は…?
歯磨き粉に含まれているフッ素は家庭で使えるものなので、医療機関で使用するものとは違い、フッ素濃度は500~1,450ppmと低いです。
ですが、毎日使用すれば歯の再石灰化を促す(脱灰から守る)効果があります。


〇医療機関で使用するフッ素濃度は売られている歯磨き粉と違う…?
医療機関で使用するフッ素は、市販で売られている歯磨き粉のフッ素濃度に比べて、フッ素濃度は9,000~123,000ppmと非常に高いです。
医療機関でフッ素を塗ることによって歯の性質はかなり強化されるものとしています(ハンドピース)。


フッ素の摂取量
フッ素は体重1kgにつき0.05mgなら適正摂取量として認められています。
また、許容摂取量は0.7mgとされています。

(例)2歳 1日摂取目安量0.7mg、上限1.3mg、急性中毒量26mg



Posted by bokenlle at 15:08│Comments(0)
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